保育と教育のこれから-塩原祥暁

現場から見た保育や教育の現状、子どもの姿、親の育児不安・・・ そしてこれからの 保育と教育の在り方について書いていきたいと思います

2017年02月

学習指導要領改訂案

14日に文部科学省が学習指導要領改訂案を公表しました。
その中で幼稚園についても触れられていますので、ポイントを載せます。
幼稚園の場合は幼稚園教育要領となります。大きなポイントは幼児一人ひとりの成長ぶりに基づいた「評価の実施」をはじめて明記しています。これまでは「記録」という位置付けでした。
改訂案では、評価の前提として「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を示しています。具体的に
「健康な心と体」
「社会生活との関わり」
「思考力の芽生え」
「自然との関わり・生命尊重」
「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」
「豊かな感性と表現」など10項目で示していて指導のときに考慮するようになっています。

さらに、「日常生活の中で、我が国や地域社会における様々な文化や伝統に親しむ」という記述が加わっています。他にも「正月や節句など日本の伝統行事」「国歌、唱歌、わらべうた」なども挙げられています。

達成度についての評価は他の幼児との比較や一定の基準に対する達成度についての評定によって捉えるものではないとして、小学校や次年度への引き継ぎも求めています。


こうなると、改訂されれば、翌年には同じように保育所保育指針も改訂されるでしょう。
保育所保育指針は幼稚園教育要領が改訂された翌年に改訂されることが続いています。image

プロにも勝てる唯一のものとは

プロには敵わない…。技術、知識どれを含めても。しかし、ある保育園の園長先生と話していて唯一勝てるものがあるという話を伺いました。
どんな道にもその道のプロがいます。そして、決してプロを見下してもいません。唯一勝てるものは何かということです。それは「一生懸命さ」です。プロが一生懸命やっていないというわけではありません。そつなくやることを素人は一生懸命やるわけです。そして、なんとか勝とうとするわけです。プロみたいにやろうとするわけです。もちろん及ばないこともありますが、それでもそこに近づこうと取り組む過程が尊いと感じました。image

この詩を久しぶりに読みました。
今、私たちは何か忘れてはいないだろうかと。
ある国会議員が「今だけ」「金だけ」「自分だけ」と言ってたことがありました。これ本当にそうだなぁと。ビジョンを持ちたいですね。



生きる    
               谷川 俊太郎          

生きているということ
今生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと


生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと


生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ


生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまが過ぎていくこと


生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ 
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About
塩原祥暁
1981年7月18日生まれ

国立小学校受験向けの幼児教室を都内で開く。保育士を目指す学生たちにも教鞭を執る。
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