保育と教育のこれから-塩原祥暁

現場から見た保育や教育の現状、子どもの姿、親の育児不安・・・ そしてこれからの 保育と教育の在り方について書いていきたいと思います

2014年10月

35人から40人??

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財務省が文科省に35人学級から、40人に戻すように提言すると言った記事を読みました。教育上の効果があまり見られなかったからと言う理由もあるようですが、教育は育ちの基礎。そして、お役人の方、やっぱり現場を知らないですね。5人って結構違いますよ。微々たるものだと思っている方もいますがそれはやってみればわかります。単純に5人グループが7つか8つにはかなりの違いがあります。

削るのはここじゃないでしょ!本当にムダって他にはないの?年度末に必要なさそうなところの道路工事の多いこと。

はっきり言って35人でも多いと思います。でも幼稚園ではこのくらいの人数一人で保育しています。幼児期や低学年の時期はやはり人が必要となります。机上の試算ではなく、現場で実践してみるとわかるとおもいます。

園作りへの道

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今の夢は、今後の目標は?と聞かれたら皆さんはなんて答えますか?
歳を重ねるとなかなか目標や夢どころか、毎日の生活で精一杯になっていきます。実際、自分もそうです。
新しいことへのチャレンジはどうしてもリスクが伴います。反対に広がりをみせるチャンスでもあります。

そういえば大学を卒業する際、お世話になった先生への一言で、「夢は学校を作ること」って書いていたことを先日思い出しました。なんだか、いろんな仕事をして転職もして、でもずっとくすぶったいたのはこの思いです。これだけはブレなかった思いです。
子どもが行きたくなる園で、保護者も行きたくなる園で、何より働く職員が大好きな園。
そんなの無理だよ!と言う園を作ってみたいです。まだまだ道半ば。人生のゴールがこの夢の到着になるように、やるっきゃないです。

若者の感覚

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書いて覚えるは当の昔の出来事なのかもしれません。
情報は全てインターネットで見られ、外出先ではスマートフォンを片手に地図さえ見ることができます。
現在はペーパーレスの時代なのかも知れませんが、やはり、書類は紙に書いてあるものもあります。
ファイルに入れて保存とする世代がある一方、 会議で配布された資料はスマートフォンで写真を撮って保存。資料は捨てるそうです。
どこにでも持ち運べてこの方が便利だから。
これが理由です。
若い人の感覚についていけていない自分がいます。
社会が効率、生産性を進める世の中で育ってきた若い人のなかには効率を求める人が少なくありません。
だから、自分にとって損か得か。または、やることによってどう役立つか。このイメージがしにくいのです。
無駄のなかにはたくさんヒントがあります。無駄を無駄と思わない経験はするべきだと思います。
紙や筆記具による書いて覚える経験はぜひ昔以上にしたいものです。

変わっていく子どもたち

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いつも言ってることがあります。子どもと大人の差は経験値であると。
5年6年しか生きていない子どもと大人には相当な差があります。これは当たり前です。
だから。なんでできないの!何でわからないの!と言われても当たり前です。
だから、何回も何回も経験値を通して身に付けていくのです。
少数での話し合い、複数での話し合いを通して意見を言う、聞くという経験を4月から何度となく取り組んできました。最近では、コミュニケーションの図り方がうまくなりました。我慢と譲る…。一見同じことのように思いますが、子どもたちは譲ったんだよと誇らしげです。いいことをしたとさえ感じています。敢えてもめるように課題を与え子どもたちはその課題にたいしてなんとか解決策を見いだしてきます。
子どもが変わってきたら、先生方も変わりました。不思議な現象です。
子どもを子どもと見ない。子どもを人として見たときにもっと保育の仕方があるはずです。

保育のあり方が変わっていくなかで遊びのみならず、教育(学習)は必要だと思っています。
勉強は小学校に行ってからでいい…。
学習=早期教育
これではこどもたちがかわいそうです。
いくらでも学習はでかこますが、教員養成の段階でそういう授業がないことが不思議に思えてきました。
保育者が学習法を知っていたら、いくらでも、保育の中で取り組めます。
About
塩原祥暁
1981年7月18日生まれ

国立小学校受験向けの幼児教室を都内で開く。保育士を目指す学生たちにも教鞭を執る。
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