保育と教育のこれから-塩原祥暁

現場から見た保育や教育の現状、子どもの姿、親の育児不安・・・ そしてこれからの 保育と教育の在り方について書いていきたいと思います

2013年07月

大変が奪う子どもの経験

子どもに身に付けさせたいことは何ですか?私なら人様に迷惑をかけないで心の優しい人になってほしい。または面白い人になってほしい。と答えます。この面白いというのは人間的魅力です。最近人間的魅力のある人はそれだけで勝ちだなと思います。もちろん勝ち負けではありません。

ではそのために何をしなければならないのか…。手間のかかることをしなければと思っています。そのための準備、そのための片付けていろいろあります。効率が良いことが
社会では評価の対象になりますが、教育には効率を求めると上手く行きません。

大人が大変だと思うことこそ子どもは喜びます。だから環境を大人の都合で選ばないことこそ大事だと思っています。

合わない

保育業界の求人は夏休み明けから11月くらいまでが一番盛況です。
自分に合ったところに応募して内定を取ることができたら、それが一番良いことですが、そういかないのが就職活動です。

就職活動=お見合いです。相手があってのことです。自分に合わないことなんて社会ではざらです。
一番大事なことは自分がどうしたいか。

最近になって自分も決断を大切にするようにしています。

後悔とは後になって悔しがること。

自分の決断を信じて自分の出した答えに向き合っていきましょう。こういった決断が「責任」をもつということです。

食に興味を!

皆さんは食に興味ありますか?大人も意外と興味がない人が多いですよね。

食べることは楽しいこと。普段からこう思っている私にとって最近の子どもたちは食に興味がない子どもが多くなっているように思います。

特にダラダラ食べる。集中して食べていない。お腹が空いていないのだと思います。そうなると大切なのは日中の活動量です。

人間は動けばお腹が空きます。お腹が空けば、塩おにぎりだって最高のご馳走です。

食事の際の手料理も大事だと思います。愛情を感じるから美味しいのです。

出来合いのものもたまには良いですがやっぱり手作りにはかないません。

何を食べるかより誰と食べるかを大事にしてみてはいかがですか?

食材を生かして本物の味を楽しみたいですね。

夏は伸びる

いよいよ夏休みが始まりました。夏は必ずといっていいほど伸びます。沢山の経験をするからでしょうか。特に年長児の夏は格別です。
 
 今まで危ないということで、やらなかった。ちょっとうちの子には難しいだろう・・・
そのようなことをやってみると意外とできる事が多いかもしれません。危ないと思うことほどぜひ一緒にやってみてください。子どもはどうすると安全に使う事ができるか。どうすれば上手に使う事ができるかを考えます。

例えば、のりを使って工作をします。のりは3~4人で1つ使います。あるグループはのりが無くなってしまいました。そこで、「のりを全部使ってなくなったグループがあるんだけど、どうする?」と全員に問いかけました。

答えは「先生にもらいにいく」という答え以外でませんでした。他には方法ないかな?と聞くとある子が「のりを他のお友達のところと一緒に使わせてもらう」という意見が出ました。

このようなことで、子どもってたくさん学んでいくのだな。その環境をしっかり大人が答えを教えるのではなく引き出していかなくてはと思いました。

やはり学びは遊びからです。自由に遊ばせてあげることも大事です。しかし、幼児に関わっていると「規律」が本当に大事だと思っています。「規律」があるから自由の時が楽しいと感じられます。時間を守る・・・早く寝る・・・早く起きる・・・

夏休みだからこそ生活リズムを整えておくといいですよ。

自信

「自信もちなさい」「自信もって」このような言葉を私たち大人は言います。自信ってどのようにしたらつくのでしょうか?

最近は自分の声かけも見直さなければと思います。

自信は経験や体験でしか身に付かないと思っています。なにかをやり遂げた時、うまく行えた時「できた」「やれた」の思いが自信になります。

ということは「これでいい?」とよく聞いてくる子、確認をしながらでないと行動が起こせない場合は何かひとつでもやらせてみることが重要です。

大人の「手間」「まどろっこしい」と思うことは子どもにとってみたら、経験値をあげるひとつの手段です。

自信は「自伸」こう書いても良いかなと思います。

絶対にダメ

b9b0a5a9.jpg広島で起きた16歳の殺人事件。金銭も絡んだり、深層はまだわかりませんが、コミュニケーションツールの「LINE」が発端のようです。

先日渋谷で16歳の高校生に「LINE」について質問している番組がありました。彼女たちはメールより軽い気持ちでできるのが「LINE」と言っていました。
メールとLINEどちらも一緒だと思いましたが、メール一応威厳が保たれているようです。
今日読んでくれている方々に発信したいこと。それは「死ね」という言葉です。今はテレビでもバラエティなどで平気で「死ね」という方がいます。
ふざけあっている時、使ってしまうことないですか?

自分は昔からこの「死ね」「てめぇ」という言い方を母から絶対に言ってはいけないと教えられてきました。

今ふざけ半分の気持ちでも使っているのなら絶対にダメです。

もし本当に言われた人が亡くなったらあなたは責任とれますか?

もしあなたの大切な人が、あと数日のいのちだとわかったとき、あなたは死ねと言えないでしょう。

どんなに頭にきても、どんなに腹が立っても言っていいことと悪いことがあります。
「死ね」は言ってはいけないことです。この判断が理性と言われるものだと思います。

大人が正しい言葉を使うこと。子どもは大人の言葉をよく聞いています。いつも子どもの前で旦那さんの悪口を言っていたら子どもの見る目は変わるでしょう。いつも先生の悪口を言っていたら子どもは先生をそういう目でみるでしょう。

人間の使う言葉は時には凶器になります。

ごめんなさい

小1プロブレム・・・勝手に席を立ち歩く、椅子に座っていられない。いろいろな問題が起こります。なかでもやはり、椅子に座る姿勢が一番問題かもしれません。自分の身体を支えられるだけの体力の問題なのでしょうか?机に覆いかぶるようにもたれる子。立っていても壁によりかかかる子。いろいろです。姿勢と聞く力は密接な関係があると最近すごく思います。姿勢のよい子は話を聞いて理解する力がある。姿勢が崩れてしまう子はどうしても指示が伝わらない。指示が伝わらないから理解できない場合が多い。 

ということは聞く力をつけるのには姿勢からだと思います。特に多いのが足を組んで座る子です。大人の影響でしょうか?

先日もあまりにも座る姿勢が悪く、注意をしました。その子は「ごめんなさい」と暫くしてから言いに来ました。
私は「何が?」と言いました。徹底して話すクセをつけるためです。
残念ながら子ども達の多くは「ごめんなさい」は、言えばすぐ許してもらえる手段としか思っていません。そのような子が多くなってきました。だから、なにかすぐ問題を起こすと何が悪かったのかも分からずに「ごめんなさい」を連呼します。

だから何が悪いと思ったのか必ず説明をする習慣をつけています。

我々大人も知らない、習っていない、聞いた事が無い・・・確かにそうかもしれませんが、少し考えてみませんか?DSC_1684

理想って…

中学、高校の時は将来像を描き、社会に対して明るい未来を描いていたかなぁ。勝手に将来設計してたなぁ。
その通りの人生を歩む人ってどのくらいいるんだろうか?
幸いなことに自分は描いた通りの人生ではないけど、今が最高に楽しいなぁ。挫折もあり、苦い経験もし、でも楽しいこともたくさん。

高校野球を観ていて思う。選手、チアリーダー、ブラスバンド…彼等にどれだけの大人が社会に出てからもまぁ悪くはないなと伝えられているか。

今が悪いからダメではない。たまたま歯車が噛み合わなかっただけ。人生って転んだ数が多いほど面白いのかも。

あ~明後日誕生日だぁ。おっさんはがんばるよ~。

若者よ人生捨てたもんじゃないぞ。ここに仕事が楽しくて仕方のない大人がいます。

知らない土地

この世に生を受けて日本人は日本の隅々まで生涯にわたり行くことができるのだろうか?
海外に行くことも容易になり国内より安く行けるが、日本人として生まれた以上、日本を全てまわってみたいと思う。地元の優しさに触れ、地元の文化に触れ、まだまだ知らないことだらけだなぁ。
東京ってやっぱり便利で異文化が混ざりあって成り立っているんだと思う。だからいろいろな考えがあって当然。

じゃあどうすればうまくやっていけるのかなぁ?



思いやりなんだろうなぁ。

人との出会いって大切だなと思う。一生知り合えない人もいるなかで出会った人。出会いには感謝をしなくてはと改めて思いました。

奨学金

今朝の新聞に「教育を等しく受ける権利」について記事がありました。
奨学金を受けて学校に通っている学生は33万人ほどいるようです。
しかし、卒業後も就職が決まらず返済もできない状況の方もいます。それに追い討ちをかけるように返済が滞れば利息も付き…

収入格差がもたらす教育格差は現実にあります。これは誰がなんと言おうとそうなのです。目の当たりにしていますから。
なんとしても学ぶ楽しさを伝えたい。新しいことを知った時のワクワク。問題解決できたときの充実感。

なんとかしたい!なんとかしなくては。教育にはお金がかかります。人を育てるとはそういうことです。

教育によってどうにでもなると。やっぱり教育は奥深く楽しいなぁ。
About
塩原祥暁
1981年7月18日生まれ

国立小学校受験向けの幼児教室を都内で開く。保育士を目指す学生たちにも教鞭を執る。
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