保育と教育のこれから-塩原祥暁

現場から見た保育や教育の現状、子どもの姿、親の育児不安・・・ そしてこれからの 保育と教育の在り方について書いていきたいと思います

14,000人突破

書き続けて5年半になりました。本日総訪問者が14,000人を越えました。考えるきっかけになればと始めて、自分自身が続けることの意義を教わった気がします。

この5年半で教育や保育は大きく変わりました。私もこの変化の想像はできませんでした。
しかし、ひとつ想像できたことがあります。それは自分の成長です。この5年近くでいろいろなことに挑戦し、始めたからには継続ということを意識してきました。年明けからも新たに始めることがあります。たくさんのご縁を大切に学び続ける人生でありたいと思います。
まだたくさんやりたいことがあります。
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心に保存する

紅葉も見頃を迎えました。私は景色を撮ることが好きで、時間があれば一眼レフを片手に出掛けます。
最近はなかなか行けていませんが…。(><)

便利な世の中になり、スマートフォンやタブレットでもことあるごとにその場で直ぐに撮ることができます。
しかし、ふとしたときに、自分の心に保存することは出来ているのだろうかとさえ思います。

思い出や、その一瞬を撮ることを否定してるわけではありません。その情景を心に保存しておくことも大事なことだなと思います。

その一枚を今度は心に保存したいと思います。
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殻を破る!

積極的な子、大人しい子、活発な子。みなさんはどのタイプでしたか?
子どもにもいろいろなタイプの子がいます。そして、しっかり、関わっていけば子どもは必ず変わります。
だか、こそ、この子はこういう子と決めつけてしまうことは危険です。

最近殻を破った子がいます。もちろん家での姿は違うのでしょうが、私の目には落ち着いていて、少し恥ずかしがりやで、なかなか思っていても意見の言えない子でした。
ここにきて、良い意味ではじけてます。こんなにはしゃぐ子なの?と驚くほどです。何があったかといえば、思い付くことはとにかく、話してコミュニケーションを図ったり、スキンシップをとったりしたくらいです。
このご時世、子どもとの関わりも一歩間違うと、セクハラ騒ぎです。難しい世の中です。


子どもたちによく言う言葉があります。「よく見ること」いろいろな着眼点をもって一つの物事を捉えていったときに本質が見えます。その本質を見る目を大人が養う時代だと思います。これだけ選択肢が増えて、モノが溢れてきている時代です。だからこそ、本質を見る目は子どもの育ちに大きく影響します。image

先生今日はお勉強しなかったね

幼児期の学びは手を使い、ものに触れ、どれだけ思考する時間を保障できるかだと思います。そう考えると、日常のありとあらゆることが学びや発見につながります。
どんなに単純なことでもそれを扱う指導者によっては魔法にかかてような内容に変化します。折り紙を形に切って遊びましょう!と言えばあまり楽しい気持ちにはならないかもしれません。それを、「今日はみんなにお料理をつくってもらいます」なんて言うだけで子どもはその気になります。折り紙を配る時も、「これから折り紙を配るね」ではなく、茶色であればチョコパイ、赤であればトマトピザ、黄色であればチーズたっぷりピザ。このような言い方をして配るだけで、こどもたちは料理人になってしまいます。
保育の業界では言葉がけということが重要視されます。言葉のかけ方でできなかったことができてしまうのです。言葉がけは10人いたら、10通りあります。


今回のタイトルにあるように、遊びが学びであったら、こんなに楽しいことはありません。問題が解けることも素晴らしいですが、非認知能力(学習を通しての心の育ち)はもっと大切かもしれません。image

タヌキフェスティバル

11月3日川崎市の地域でタヌキフェスティバルという地域の催物がありました。
実は昨年は見学に行き、地域、学校、PTA(保護者)の素晴らしい組織や盛りあがりを目の当たりにして、来年も来たいと思っていました。
そして、今回は運営側で参加させてもらいました。このタヌキフェスティバルは中学校1校、小学校2校の計3校が集まって開催されます。そして、3校の先生、親、が地域の議長を初めとして、実に仲良く組織だっているところに驚かされました。

私はそのうち小学校の仲間に入れていただき、チャーシューまんとやきそばの販売に携わりました。焼そばは1200食、チャーシューまんは400個。すべて完売でした。
あれだけ保護者や先生が仲良ければ子どもはそれを見てしっかり育つだろうなと確信しました。中学生や小学生も販売のお手伝いをしたり、グラウンド整備をしてくれたり…。
古きよき地域の在り方を見た一日でした。image
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男性保育者の語り場

男性保育士の必要性というテーマで学生が研究を始めました。
現役の先生方にも辞められた方にもアンケート形式で答えてもらいました。
ご協力いただきありがとうございました。
これは、恐らく男性だからこその悩みや葛藤がうきぼりになり、社会からの目、保護者からの目、いろいろ感じていることが記載されていました。

そこで、男性保育士の勉強会…なんだか面白そうだなと。
少し準備を始めます。鍋でも囲みながら意見を交わせばまた新たな発見もできそうです。image

認知力

絵や形を見たときに、同じ箇所や違う箇所を探す認知力は幼児期では難しい課題の1つです。

恐らくその難しさは何となく全体を見てしまい、細かい部分を見ていないからだと思います。また、認知機能がまだまだ発達途上なのではと感じています。

だからこそ、発見力、洞察力、観察力を生活の中で育てていく必要があります。

似ているもの、違うところ、全体を何となく見るのではなく、注意深く見る習慣をつけていくと良いと思います。
まちがいさがしのようなものは、練習になります。
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間違える勇気

先日、レッスン中に間違えて泣いてしまう子がいました。
そのまま泣き続けていましたので、「続きをやるかやらないか自分で決めてください」と一言。
状況がわからないでしょうから、これを読んだだけでは「冷たい」とか「それはない」などといろいろな感想を持たれると思います。
これだけは誤解がないようにしておきますが、間違えてはいけないとは言っていません。むしろ、私は間違うことこそ必要だと思っているからです。
成功体験は大事です。しかし、人生でいつも成功するなどあり得ないと思っています。
誉めて育てるも大切です。誉めて育てた結果、叱られた経験のない人は大人になってどうしていますか。ということです。マイナス経験こそ幼児期にするべきです。どちらかに片寄らないバランス。この感覚と感性は大人が持ち続けて磨くべき課題です。image

自分で課題を見つけられるように

情報量が溢れる一方で、何を信じて選択するか問われる場面は生活の中で必ず訪れます。
そして、今ね若者世代に接していて感じることは、与えられなければ何をして、どうするべきかという問題解決ができないことです。
そして、答えが決まっていないものに対する抵抗感を感じます。

何をしてどのような手順を踏むか…

この思考過程が社会では大切だと思うのですが、自分で発見する喜びを感じられなかったり、最後までやり遂げた経験が希薄だと問題解決の力は低いように感じます。

その力は幼児期の習い事で身に付くように思います。以前親と子に別れて、説得対決という課題をしたことがあります。子は「辞めたい」親は「辞めさせない」というテーマでどちらが説得して納得させるかということです。

社会は「合わない」だらけです。その中で何かひとつのことをやり遂げる、続ける経験は得ておきたいものです。image

子どもとの我慢比べ

子どもだって今日は気持ちがのならないとか今日は行きたくないというときもありますね。大人だってあります。行きたくないなぁってときが。
私は行きたくないという子に対して「今だ」というタイミングで声をかけます。それまでは保護者と子どものやりとりを見ています。行かせようとする親の気持ちとは裏腹に子どもは気持ちが向かない…。お互い反発し合うので、そう簡単にいきません。

私の声を掛けるタイミングも自分の感覚的なものなので、根拠はないです。

そして大事なのは子どもは一回行かないと決めて泣きじゃくると、自分で「行く」という判断はできないです。意固地になります。そんなときに、腫れ物をさわるかのように優しい言葉は掛けません。どちらかというと突き放します。それには理由があります。冷静な判断をさせることと、切り替えるきっかけを与えることです。大概ほったらかしておいて、感覚的なタイミングで声をかけると素直に教室に入ってきます。ほったらかしにされると、子どもは「おや?」となります。「あれ?なんで気にしてくれないの?」と。そこが我慢比べです。かわいそうと思うか、ほったらかしておくかです。これは子どもとの真剣勝負です。

そして、ひとつ。よく、幼稚園や保育園の門で「行く」「行かない」のやりとりは あります。行かせようとすると、子どもを引っ張る人がいます。それに反発して子どもは当然引っ張り返します。そうではなくて、子どもの後ろに立ち子どもを前にして同じ方向に進むようにします。連れていかれる意識を一緒に向かう意識にしてあげるだけで随分違います。
幼稚園勤務時代に門に立ち続け子どもと保護者の分離の様子を何百組と見てきた結果です。image
About
塩原祥暁
1981年7月18日生まれ

国立小学校受験向けの幼児教室を都内で開く。保育士を目指す学生たちにも教鞭を執る。
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